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マリオットアメックスが大改悪!通常カード・プレミアムカード別に解説!

2025年8月、マリオットボンヴォイアメックスカードに衝撃的な改悪が発表されました。年会費は通常カードで約1.5倍、プレミアムカードでは約1.7倍に大幅値上げ。

さらに無料宿泊特典の獲得条件も年間150万円から最大400万円決済へと引き上げられるなど、これまでのお得感が大きく損なわれる内容となっています。

一方で無料宿泊特典の上限ポイントアップやダイニング特典の新設など、一部改善点も見られます。

この記事では2025年の改悪内容を詳しく解説し、カード継続の判断基準や代替カードについて徹底分析します。

マリオットボンヴォイ ・アメリカン・エキスプレス®・カードの改悪情報まとめ

2025年8月に発表されたマリオットボンヴォイアメックスカードのサービス変更は、年会費が大きく上がるなど利用者にとって厳しい内容でした。

下の比較表では、通常カードとプレミアムカードについて、改定前と改定後の違いを分かりやすくまとめています。

 

マリオットアメックス通常カードの券面

①通常カード(マリオットボンヴォイアメックス)

項目 改悪前 改悪後 変更内容
年会費(税込) 23,100円 34,100円 +11,000円(約1.5倍)
家族カード(2枚目以降) 11,550円 17,050円 +5,500円
エリート資格 シルバーエリート ゴールドエリート 上位資格に改善
無料宿泊特典条件 年間150万円決済 年間250万円決済 +100万円
無料宿泊特典上限 35,000pt

(+15,000ptで50,000pt)

50,000pt

(+15,000ptで65,000pt)

+15,000pt
ポイント還元率(通常) 100円=2pt 100円=2pt 変更なし
ポイント還元率(ホテル) 100円=4pt 100円=5pt +1pt
ポイント還元率(航空券・海外) 100円=2pt 100円=3pt +1pt

 

マリオットアメックスプレミアムカードの券面

②プレミアムカード(マリオットボンヴォイアメックス・プレミアム)

項目 改悪前 改悪後 変更内容
年会費(税込) 49,500円 82,500円 +33,000円(約1.7倍)
家族カード(2枚目以降) 24,750円 41,250円 +16,500円
エリート資格 ゴールドエリート ゴールドエリート 変更なし
プラチナエリート条件 年間400万円決済 年間500万円決済 +100万円
無料宿泊特典条件 年間150万円決済 年間400万円決済 +250万円
無料宿泊特典上限 50,000pt

(+15,000ptで65,000pt)

75,000pt

(+15,000ptで90,000pt)

+25,000pt
ポイント還元率(通常) 100円=3pt 100円=3pt 変更なし
ポイント還元率(ホテル) 100円=6pt 100円=6pt 変更なし
ダイニング特典 なし ポケットコンシェルジュ20%還元(年間最大1万円) 新設

この比較表を見ると、最大の変更点は年会費の大幅な値上げであることが分かります。

特にプレミアムカードは年会費が33,000円上がり、これまでの約1.7倍にまで増えました。

さらに、プレミアムカードの無料宿泊特典をもらうための条件も、年間150万円の利用から400万円の利用へと大きく引き上げられ、多くの利用者にとって負担が増しています。

一方で、無料宿泊特典で使えるポイントの上限が上がったことや、通常カードでもゴールドエリートが自動付与されるようになったことなど、一部改善点も見られます。

年会費

今回の改悪で最も衝撃的だったのは、年会費の大幅値上げです。以下の表で詳細な変更内容をまとめました。

年会費変更一覧

カード種類 改悪前 改悪後 値上げ額 値上げ率
通常カード 23,100円 34,100円 +11,000円 約1.5倍
プレミアムカード 49,500円 82,500円 +33,000円 約1.7倍
通常カード家族カード(2枚目以降) 11,550円 17,050円 +5,500円 約1.5倍
プレミアム家族カード(2枚目以降) 24,750円 41,250円 +16,500円 約1.7倍

改悪発表後、SNSでは多くのユーザーから困惑の声が上がっています。

これらの反応を見ると、特に年会費82,500円という高さに驚く声や、月に33万円以上の利用が必要になる厳しい条件に戸惑う声が目立ちます。

また、年会費が大幅に値上げされた背景には、マリオットボンヴォイアメックスカードの利用者が急増し、プラチナエリート以上の上級会員が一気に増えたことがあげられます。

その結果、ラウンジの混雑や客室アップグレードの機会が減るなどの問題が起き、マリオット側は年会費を引き上げて会員数を絞り込み、サービスの質を守ろうとしていると考えられます。

特にプレミアムカードの年会費82,500円は、旧SPGアメックス時代の34,100円と比べて2.4倍に跳ね上がり、これまで感じられていた「お得さ」は大きく失われてしまったのが現状です。

無料宿泊特典

リッツカールトン香港の客室

無料宿泊特典をもらうための条件は、今回の変更で特に厳しくなった部分の一つです。

中でもプレミアムカードの場合、年間の利用額がこれまでの150万円から400万円へと、2.5倍以上も引き上げられました。

無料宿泊特典条件の変更

カード種類 改悪前 改悪後 変更内容
通常カード 年間150万円決済 年間250万円決済 +100万円
プレミアムカード 年間150万円決済 年間400万円決済 +250万円

 

無料宿泊特典で利用できるポイント上限

カード種類 改悪前 改悪後 変更内容
通常カード 35,000pt

(+15,000ptで50,000pt)

50,000pt

(+15,000ptで65,000pt)

+15,000pt
プレミアムカード 50,000pt

(+15,000ptで65,000pt)

75,000pt

(+15,000ptで90,000pt)

+25,000pt

アメリカンエキスプレスは既存会員への配慮として、以下のような移行特別期間を設けています。

・対象期間:2025年10月28日から2026年10月26日まで(約1年間)

・対象者:2025年8月20日までにカードを保有・申込みした方

・救済内容:
プレミアムカード: 年間150万円決済で75,000ポイントの無料宿泊特典
通常カード: 年間150万円決済で50,000ポイントの無料宿泊特典

この救済措置によって、すでに入会している会員は1回のみ、これまで通り年間150万円の利用で無料宿泊特典を受け取ることができます。

ただし、その場合でも年会費は新しい改定後の金額が適用されるため、値上げ分の負担を避けることはできません。

また、改定後は無料宿泊特典で使えるポイントの上限が増えましたが、マリオットボンヴォイのポイント制度が2022年から変動制に変わったため、実際に泊まれるホテルは限られています。

プレミアムカードで得られる最大75,000ポイントでも、リッツカールトンやエディションのような高級ホテルに泊まれるのは平日の閑散期のみで、休日や繁忙期には利用が難しいのが現状です。

さらに、特典を得るためには年間400万円(月に約33万円)のカード利用が必要となるため、コストパフォーマンスは大きく悪化したと言えます。

ポイント還元率

ポイント還元率は一部で良くなった部分もありますが、大事な決済分野では大きな改悪がありました。

特に、事業用の支払いに対してポイントが全くつかなくなったことは、法人経営者や個人事業主にとって大きな痛手となっています。

 

ポイント還元率の変更(改善項目)

決済カテゴリー 通常カード改悪前 通常カード改悪後 プレミアムカード改悪前 プレミアムカード改悪後
ホテル利用 100円=4pt 100円=5pt 100円=6pt 100円=6pt

(変更なし)

航空券購入

・海外利用

100円=2pt 100円=3pt 100円=3pt 100円=3pt

(変更なし)

通常決済 100円=2pt 100円=2pt

(変更なし)

100円=3pt 100円=3pt

(変更なし)

 

ポイント還元率の変更(改悪項目)

決済カテゴリー 改悪前 改悪後 変更内容
公共料金・国税 100円=1.5pt 100円=0.5pt 大幅減額

(約67%減)

事業用決済 100円=3pt

(プレミアム)

ポイント付与停止 完全廃止

今回の変更で最も影響があるのは、事業用の支払いでポイントが全くつかなくなることです。

これまでは個人事業主や法人経営者が事業費をマリオットアメックスで支払うことで、多くのポイントを効率よく貯めることができていました。

事業用決済ができなくなったことで、次のような影響が考えられます。

・年間決済額の大幅減少:
事業費を含めて年間400万円以上使っていた人も、個人利用だけでは条件を満たすのが難しくなる

・ポイント獲得効率の悪化:
月に数十万円を事業費で支払ってポイントを貯めていた人は、得られるポイントが大きく減る

・無料宿泊特典が取りにくくなる:
事業費を含めて年間150万円を達成していた人は、新しく設定された400万円の条件を満たせなくなる可能性が高い

さらに、電気代やガス代、水道代、固定資産税、住民税などの支払いで、これまで100円=1.5ポイントだったものが0.5ポイントに下がり、約67%も減りました。

そのため、生活に欠かせない支払いで貯まるポイントが大幅に減り、年間を通じた日常利用でのメリットはかなり小さくなっています。

一方で、ホテル宿泊時のポイント還元率は(通常カードで100円=4ポイントから5ポイントへ)上がり、航空券購入や海外利用でも(通常カードで100円=2ポイントから3ポイントへ)改善が見られます。

ただし、ポイント還元率の改善よりも、事業用決済の廃止や公共料金での還元率低下の影響の方がはるかに大きく、全体としては大きな改悪になったと言わざるを得ません。

プラチナエリート会員資格

プラチナエリート

プラチナエリート会員資格の取得条件も大幅に厳格化され、プレミアムカード保有者にとって大きな負担増となりました。

プラチナエリート取得条件の変更

項目 改悪前 改悪後 変更内容
プレミアムカード 年間400万円決済 年間500万円決済 +100万円
通常カード 取得不可 取得不可 変更なし

無料宿泊特典と同様に、プラチナエリート取得についても既存会員への救済措置が設けられています。

・対象者: 2025年8月20日までにプレミアムカードを保有・申込みした方

・救済内容: 2025年のプログラム期間(2025年1月1日~2025年12月31日)においては年間400万円決済でプラチナエリート達成

・適用期間: 2025年末まで(2026年以降は年間500万円条件に移行)

宿泊実績付与の不透明性

改悪の発表では、マリオット会員にとって大切な「宿泊実績の付与」について公式からの説明がありませんでした。

現在はプレミアムカードで年間15泊分、通常カードで年間5泊分の宿泊実績が付与されていますが、この特典が今後も続くのかは不明です。

宿泊実績はプラチナエリート以上のステータスを得るために欠かせない条件であり、カード決済だけでなく実際の宿泊も必要になるため、この点の明確化が求められるでしょう。

プラチナエリート特典の価値低下

JWマリオット香港のクラブラウンジ

年間500万円(月に約42万円)という新しい条件は、普通のサラリーマンにとっては現実的ではない金額です。

さらに、マリオットボンヴォイアメックスカードの利用者が増えたことで上級会員が急増し、プラチナエリート特典そのものの価値も下がってきています。

代表的な特典である客室アップグレード、クラブラウンジ利用、無料朝食についても、次のような問題が目立っています。

客室アップグレード:
プラチナ以上の会員が増えたため、スイートルームにアップグレードされる可能性が大きく減っている

クラブラウンジ:
利用者が増えすぎて混雑し、快適さが損なわれたり、料理の質が期待より低いと感じるケースが増えている

無料朝食:
リッツカールトンなど対象外のホテルブランドも多く、実際に特典を受けられる機会が限られている

コストパフォーマンスの悪化

年間500万円を使ってプラチナエリートを取得できたとしても、年会費82,500円も合わせて考えると、年に数回しかホテルを利用しない人にとっては費用対効果が大きく悪くなったと言えるでしょう。

さらに、事業用の支払いが対象外となったため、個人利用だけで年間500万円を達成するのは非常に難しくなっています。

マリオットボンヴォイ・ アメリカン・エキスプレス®・カードの改善内容

マリオットアメックス通常カードの券面

今回の改定は改悪ばかりが目立っていますが、一部には良くなった点もあります。

たとえば、無料宿泊特典の上限ポイントが増えたことや、通常カードでもゴールドエリートが自動的に付与されるようになった点は改善といえるでしょう。

ただし、こうした改善が年会費の大幅な値上げを正当化できるほどの価値があるかどうかについては疑問の声も多いです。

改善内容比較表

改善項目 通常カード
改悪前
通常カード
改悪後
プレミアムカード
改悪前
プレミアムカード
改悪後
エリート資格自動付与 シルバーエリート ゴールドエリート ゴールドエリート ゴールドエリート(変更なし)
無料宿泊特典上限 35,000pt 50,000pt 50,000pt 75,000pt
無料宿泊特典(ポイント追加時) 最大50,000pt 最大65,000pt 最大65,000pt 最大90,000pt
ホテル利用時のポイント還元率 100円=4pt1 100円=5pt 100円=6pt 100円=6pt

(変更なし)

航空券・海外利用ポイント還元率 100円=2pt 100円=3pt 100円=3pt 100円=3pt

(変更なし)

ダイニング特典 なし なし なし ポケットコンシェルジュ20%還元

(年間最大1万円)

この表を見ると、確かに改善点はありますが、その多くは追加の費用なしで利用できるものではありません。

中でも無料宿泊特典の上限引き上げは一見魅力的ですが、条件が大幅に厳しくなったため、実際にその恩恵を受けられる人は限られると考えられます。

プレミアムカードでは無料宿泊特典でリッツカールトンやエディションブランドなどに宿泊可能に

リッツカールトン京都

プレミアムカードの無料宿泊特典は、これまでの50,000ポイントから75,000ポイントへと大きく引き上げられました。

さらに、自分の持っているポイントを15,000ポイント追加すれば、合計90,000ポイントまで使えるようになり、より高級なホテルにも泊まれます。

この変更によって、理論上は次のような最高級ホテルへの宿泊も可能です。

90,000ポイント以内で宿泊可能な主要高級ホテル例
  • リッツカールトン東京(閑散期)
  • リッツカールトン京都(平日)
  • リッツカールトン沖縄(オフシーズン)
  • リッツカールトン日光(オフシーズン)
  • リッツカールトン福岡
  • HOTEL THE MITSUI京都(平日限定)

ただし、マリオットボンヴォイのポイントが変動制になったため、これらの高級ホテルに90,000ポイントで泊まれるのは平日の空いている時期に限られることが多いです。

休日や繁忙期には必要ポイントが12万以上に跳ね上がることも多く、実際に使える機会は限られています。

さらに、特典を得るには年間400万円、つまり月に約33万円のカード利用が必要で、一般的なサラリーマンにとっては非現実的な条件かもしれません。

従来の150万円条件と比べると2.7倍ものハードルとなり、コストパフォーマンスが良くなったとは言いにくい状況です。

通常カードにゴールドエリート会員特典付与

通常カードでは、これまでのシルバーエリートに代わり、自動的にゴールドエリートのステータスが付与されるようになりました。

これは、旧SPGアメックスカード時代に近い形へと改善された内容と言えます。

ゴールドエリート特典内容

宿泊時25%のボーナスポイント付与:
通常10ポイント/米ドルのところ、12.5ポイント/米ドルを獲得

ウェルカムギフトとしてポイント進呈:
宿泊時に500ポイント(高級ブランド)または250ポイント(中級ブランド)

客室の無料アップグレード:
空室状況に応じてより上位の部屋へアップグレード

最大14時までのレイトチェックアウト:
通常11時のチェックアウトが14時まで延長可能

対象レストラン・バーで15%割引:
日本・アジア・オーストラリア・グアムの対象ホテルで適用

これらの特典により、以前のシルバーエリートと比べて宿泊体験の質は確実に良くなるでしょう。

特にボーナスポイントの付与率が10%から25%に上がったことで、年間を通じて得られるポイントは大きく増えます。

しかし、年会費が23,100円から34,100円へと11,000円も上がったことを考えると、ゴールドエリートが自動で付与されるだけで年会費の値上げ分を納得できるかは疑問です。

さらに、無料宿泊特典を得るための条件も年間150万円から250万円へと100万円引き上げられたため、全体的に見ればコストパフォーマンスは悪化したと言わざるを得ません。

プレミアムカードではポケットコンシェルジュ特典が付帯

ポケットコンシェルジュのロゴ

プレミアムカードには、新しく「ポケットコンシェルジュ」のダイニング特典が加わりました。

指定されたレストランを利用すると20%のキャッシュバックが受けられ、半年ごとに最大5,000円、年間で最大1万円まで還元されます。

ポケットコンシェルジュ特典の詳細

対象サービス:ポケットコンシェルジュ経由でのレストラン予約・利用

キャッシュバック率:利用金額の20%

上限金額:半年ごとに最大5,000円(年間最大10,000円)

利用開始:2025年10月28日より(既存会員対象)

この特典によって、高級レストランでの食事を少しお得に楽しめるようになります。

鮨レストラン

年間で最大1万円のキャッシュバックを受けるには、年間5万円のレストラン利用が必要ですが、プレミアムカードを持つ人の多くは当てはまる利用スタイルだと考えられます。

とはいえ、年会費が3万3,000円上がったことを踏まえると、この特典だけで値上げ分をカバーするのは難しく、実際のメリットは限られています。

さらに、対象となるのはポケットコンシェルジュに登録されたレストランに限られるため、使える場面も限られてしまうでしょう。

入会キャンペーンの大幅拡充

マリオットアメックスのキャンペーン情報

改悪と並行して、新規入会キャンペーンのポイント数が大幅に増額されました。

プレミアムカード入会キャンペーン(改定後)

入会後3ヶ月以内に30万円利用:10,000ポイント
入会後3ヶ月以内に150万円利用:15,000ポイント
入会後3ヶ月以内に250万円利用:20,000ポイント
合計250万円以上のカード利用:75,000ポイント
合計獲得可能ポイント:120,000ポイント

 

通常カード入会キャンペーン(改定後)

入会後3ヶ月以内に30万円利用:5,000ポイント
入会後3ヶ月以内に100万円利用:10,000ポイント
入会後3ヶ月以内に200万円利用:15,000ポイント
合計200万円以上のカード利用:40,000ポイント
合計獲得可能ポイント:70,000ポイント

この入会キャンペーンが拡充されたことで、初年度に限っては改悪の影響をある程度カバーできる可能性があります。

特にプレミアムカードでもらえる12万ポイントは大きな価値があり、マイルへの交換や無料宿泊に有効活用できます。

マリオットボンヴォイ・ アメリカン・エキスプレス®・カードを解約すべきか?

悩んでいる女性

今回の改定により、多くのユーザーがカードを続けるか解約するかの決断を迫られています。特に、年間の利用額によって判断基準がはっきり分かれる状況になっています。

年間決済額別の継続判断基準
  • 年間500万円以上決済: 継続推奨
  • 年間400万~500万円決済: 基本的に継続(ただし慎重な検討が必要)
  • 年間400万円未満決済: 解約・他カード検討を推奨

この判断の背景には、プレミアムカードの年会費が82,500円と高額であることがあります。

年間の利用額が400万円に届かない場合、年会費の負担率が2%を超えてしまい、カード利用で得られるメリットよりもコストの方が大きくなってしまうのです。

特に、月33万円という利用額は一般的なサラリーマンの収入では現実的ではない水準といえます。

また、プレミアムカードの年会費82,500円をカバーするには、年間400万円の利用で得られる75,000ポイント分の無料宿泊特典が欠かせません。

ただし、次のような問題があるため、実際には損益分岐点はさらに厳しくなっています。

  • 年間400万円決済(月約33万円)という高いハードル
  • 75,000ポイントで宿泊できるホテルは平日閑散期に限定
  • 事業用決済のポイント付与停止により、個人利用のみで条件達成が困難

以下の条件を満たすユーザーのみ継続を検討すべきでしょう。

  • 年間500万円以上の個人決済が可能な高所得者層
  • マリオット系列ホテルでの宿泊頻度が月1回以上
  • プラチナエリートステータスに相当な価値を感じる層
  • ライフタイムエリートを目指している長期利用者

これらの条件を満たせない場合、年会費の元を取るのは難しいといえます。

特に「利用額の2%以上を年会費として支払う」状態は割に合わず、年間400万円未満の利用では年会費の負担が大きすぎます。

もし解約を決めるなら、2025年11月以降の新しい年会費が請求される前に手続きを済ませることで、1年間は従来の年会費で利用できる救済措置を最大限に活用できるでしょう。

マリオットボンヴォイ・ アメリカン・エキスプレス®・カード改悪の原因

東京エディション虎ノ門のロビーラウンジ

今回の大きな改悪には、いくつかの要因が関わっています。

通常カードとプレミアムカードでは影響の大きさが違うため、比較表で分かりやすく整理します。

改悪要因の比較

要因 通常カード影響度 プレミアムカード影響度 主な背景
エリート会員急増問題 中程度 極めて深刻 プラチナエリート会員の爆発的増加
サービス品質低下 軽微 深刻 ラウンジ混雑、アップグレード機会減少
収益構造の見直し 中程度 極めて深刻 高収益な会員層への絞り込み
事業用決済の制限 中程度 極めて深刻 本来の個人利用から逸脱した利用の制限

プレミアムカードが特に大きな改悪の影響を受けているのは、プラチナエリート取得に関する仕組みの問題が深刻になっているためです。

マリオットボンヴォイアメックスカードの普及によって、カード決済だけでプラチナエリートを取得できる制度が限界を迎えました。

もともとは年間50泊が必要だったプラチナエリートが、年間400万円の決済で取れるようになったことで、ラウンジが常に混雑したり、客室アップグレードの機会が大幅に減ったりする状況が生まれています。

アメリカン・エキスプレスとマリオットは、年会費を大きく引き上げることで会員を自然に絞り込み、年間500万円以上決済できる富裕層を中心に囲い込もうとしています。

さらに、事業用決済でのポイント付与をやめたことで、本来の「個人向けクレジットカード」という立ち位置を明確にしました。

マリオットボンヴォイアメックスの代替になるおすすめクレジットカード

クレジットカードを選択している様子

マリオットアメックスから別のカードへの乗り換えを考えている方に向けて、目的ごとにおすすめの代替カードを紹介します。

年会費や特典の内容を比べながら、自分に合った最適なカードを選びましょう。

代替カード比較表

カード名 年会費(税込) 主要特典 向いている人
ダイナースクラブカード 24,200円 ・空港ラウンジ無料

・高級レストラン優待

・グルメ重視

・ステータス志向

ヒルトンアメックスカード 16,500円 ・ヒルトンゴールド会員

・朝食無料

・ホテルステイ重視

・コスパ志向

ヒルトンアメックスプレミアム 66,000円 ・ヒルトンダイヤモンド会員

・無料宿泊特典

・高級ホテル志向

・年間200万円決済可能者

ANAアメックスゴールド 34,100円 ・ANAマイル高還元

・空港ラウンジ利用

・ANAマイラー

・国内出張多い方

JALカード各種 2,200円~ ・ANAマイル高還元

・空港ラウンジ利用

・JALマイラー

・年会費重視

この表を見ると、マリオットアメックスの代わりになるカードはいくつかあり、目的に合わせて選ぶことができます。

中でもヒルトンアメックスとダイナースクラブカードは、年会費に対して特典内容とのバランスが良く、コストパフォーマンスに優れています。

ダイナースクラブカード

 

ダイナースクラブカードは年会費が24,200円で、改悪後のマリオットアメックス通常カード(34,100円)よりも安いにもかかわらず、特典は充実しています。

特に注目すべきは空港ラウンジサービスです。

プライオリティパス相当のラウンジの利用可能回数は10回と上限が設けられていますが、家族カードも本会員同様、空港ラウンジを10回まで利用することができます。

11回目以降については1回の利用ごとに3,500円(税込)が発生します。

利用可能回数が2回や6回では心許ないけれど、とはいえ無制限である必要もない、といった場合には丁度いいカードと言えます。

ANAの機材

ANAマイルの還元率は1%ですが、別途年間参加料6,600円(税込)ダイナースグローバルマイレージクラブへの入会が必要です。

マイルの年間移行上限数は40,000ANAマイルまでです。

また、ダイナースクラブがおすすめ国内の厳選ホテル・旅館で、以下の3つの特典の中から、いずれか1つ以上を会員限定特典としプレゼントされます。

  • ホテル
    ・朝食(1室2名分まで)
    ・お部屋のアップグレード予約時確約
    ・ホテルクレジット
  • 旅館
    ・お部屋のアップグレード予約時確約
    ・お食事のアップグレード
    ・館内で利用可能なクレジット
レストランイメージ画像
さらに、全国各地の高級レストランや有名店での優待サービスで堪能できるレストラン施設が非常に充実しており、グルメ好きにもおすすめの1枚になっています。

ダイナースクラブカード新規入会キャンペーン

2025年9月現在、ダイナースクラブカードでは新規入会キャンペーンを開催中!

本会員年会費(24,200円 税込)、家族会員(5,500円 税込)が発行するだけで初年度無料で発行できます!

さらに入会後3ヶ月以内に20万円以上のカード利用と公式アプリのサインオンで1万円分のキャッシュバック特典も用意されています。

合計39,700円相当の特典を獲得するチャンスです!

期間限定のキャンペーンですので、この機会での入会がおすすめです。

\39,700円相当の特典が無料/

ヒルトンアメックスカード

ヒルトンアメックスカードの券面

ヒルトンアメックスカードは年会費が16,500円と、改悪後のマリオットアメックスと比べて圧倒的にコストパフォーマンスが高いカードです。

そのため、マリオット会員がヒルトンへ乗り換える動きが注目されています。

最大の魅力は、年会費16,500円でゴールド会員資格が得られ、朝食無料や客室アップグレードの特典を確実に受けられる点です。

マリオットと違って、ヒルトンはまだ会員数が多すぎないため、「ラウンジが混んで快適に使えない」「アップグレードされない」といった不満が少ないのも強みです。

年会費66,000円のプレミアム版では、ヒルトンダイヤモンド会員資格が付与され、さらに年間200万円の利用で無料宿泊特典も獲得できます。

マリオットアメックスプレミアム(年会費82,500円)と比べると16,500円安く、条件も200万円と半分で済むため、負担は大幅に軽くなります。

また、2025年現在ヒルトンは日本で積極的にホテル展開を進めており、ウォルドーフ・アストリア大阪の開業を皮切りに、コンラッド名古屋やコンラッド横浜などの新規開業も予定されています。

マリオットアメックスは中間層向けカードではなく富裕層向けのカードになってしまった

リッツカールトン香港の景色

2025年8月に発表されたマリオットアメックスの改定は、年会費の大幅な値上げと決済条件の厳格化により、多くのユーザーにとって継続が難しい内容となりました。

プレミアムカードは年会費82,500円に加え、無料宿泊特典を得るには年間400万円の利用が必要で、一般的なサラリーマンにはあまり現実的ではないでしょう。

実質的に、年間500万円以上利用できる高所得者層以外は解約を検討すべき状況といえます。

代わりのカードとしては、ヒルトンアメックス(年会費16,500円)やダイナースクラブカード(年会費24,200円)が有力で、コストパフォーマンスや特典内容のバランスに優れています。

今回の改定をきっかけに、自分の利用スタイルに合った最適なカードを見直すことが大切です。

この記事を書いた人

マイルの覇王運営者の顔

Yusuke

  • 株式会社ラックコミュニケーションズ代表
  • ホテルステイは年間70泊以上
  • これまで発行したクレジットカードは30枚以上
  • Yusukeのプロフィールはこちら
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